松山英樹は何故強い
三井住友VISA太平洋マスターズも3日目が終わりました。
松山英樹が通算20アンダー、後続とは6打差をつけています。日本オープンで優勝してから、HSBC世界ゴルフ選手権で優勝してからの凱旋試合でぶっちぎりです。
中継を見た感想ですが、他のプロとは全く違う次元ですね。
絶好調の国内男子プロが束になってかからないと勝てないでしょうね。
まず、飛距離の差が挙げられます。同組で回っていたソン・ヨンハンを50ヤード近く置いていったこともありました。
18番にはトラックマンでの飛距離測定が置いてあったので、ある程度は正確な飛距離が把握できましたが、ヘッドスピードで53m/sを超えていました。
このホールはヘッドスピードを出したホールですが、国内の飛ばし屋と呼ばれるプロよりも速いですね。
以前はここまで速くなかったのですが、身体を鍛えることによって最大出力が上がったのでしょう。
少しコントロール気味に打っているホールでも飛距離はしっかり出ていました。
アメリカではダスティン・ジョンソン、ジェイソン・デイなどの飛ばし屋と戦うのである程度の飛距離は絶対必要になってきます。
アイアンについては、スピンコントロールの意識が上がっています。
14番ホールでのセカンドショットが残り115ヤード程度でしたがPWで非常にソフトに打っていました。
通常であればSWでも届く距離なのに、強いスピンがかからないようにPWでゆっくり振っていました。
これは非常に勇気がいります。試しにやって見たら分かるのですが、140ヤード飛ぶクラブで110ヤード打つとスピードがない分、ブレやすくなります。
振り幅を小さくして、強く打つパンチショットより難易度があがります。スイングに自信がないとできません。
パッティングも素晴らしかったですね。
以前からワイドスタンスでストロークする安定したものでしたが、精度が上がっています。
タッチもほとんど狂いがありませんでした。10メートルいないなら、期待がもてるパッティングです。
ティーグラウンドからグリーンまで他のプロを圧倒しています。
何故、国内のプロとはここまでの差が出ているでしょうか?
以前から言われてることですが、松山英樹の主戦場のアメリカのコースと、日本のコースのセッティングの違いが挙げられます。
アメリカのコースは日本に比べて長く、フェアウェイも狭く、ラフも深い。
より遠くへ正確にショットすることが求められます。最低限求められる飛距離が日本より長いです。
もちろん、飛距離ではなく正確性で勝負するアメリカのプロもいますが、世界ランク上位を見ると飛距離が出るほうが圧倒的に有利なのは明らかです。
そのアメリカで戦う中で、飛距離を伸ばしてきたのでしょう。
また、スピンコントロールも大切です。
アメリカではピンの位置も池のそばに切られていることが多く、スピンを効かせすぎると池に入ってしまいます。
アメリカツアーで戦い続けることでゴルフのスケールが格段に上がっています。
日本にもアメリカツアーのようなコースが出来ると変わるのでしょうね。
例えばですが、ただ長いコースでもいいと思います。
東の鹿島の杜カントリーや、西のゴールデンバレーなどコースレートの高いコースで開催をするなどしてみたらいいのではないでしょうか?
コースセッティングの違いは昔から議論されていますが、全く進んでいないのが現状です。
通常営業との兼ね合いもあるのでしょうが、コース改造はできるはずです。
オリンピックに向けて、国内からも強いプロが出てきて欲しいものです。
私たちアマチュアも、レベルが高いコースでラウンドすべきなのかもしれません。
通常営業のゴルフ場ではドライバー、ウェッジみたいな場合も多いでしょう。距離が長いゴルフ場へ行けば色々なクラブでセカンドを打つことにもなります。
たまにはレベルの高いコースにチャレンジしてみるといいかもしれません。
先ほど出した鹿島の杜カントリーはゴルフダイジェストオンラインで予約できます。
名門を回りたい方は、スポニチゴルファーズに登録するといいかもしれません。