池田勇太が初の賞金王~変化の末につかんだ栄冠
今年の男子プロゴルフも終わりになりました。最終戦まで池田勇太と谷原秀人の賞金王争いが繰り広げました。
また、小平智と池田勇太は生涯のメジャー3冠もかかっていました。
池田勇太は多くを変化させていた、びっくりするくらい
今年に関しては池田勇太は多くのことを変化させてきました。もともと、ゴルフスタイルが頑固で職人的なこともあったのでここまで変化させて1年間戦ったのはびっくりです。
1 ザ・昭和のファッションを少し若者よりに変更
池田勇太と言えばツータックのパンツで角刈り、まだ30歳なのにおじさんファッションに身を包んでいたのですが、今年は明るい色でノータックのパンツ。髪型も伸ばしてましてね。ゴルフにファッションは関係ないかと思う方もいるかもしれませんが、プロゴルファーは見られる商売、見た目も考えないといけないでしょう。
選手会長をしていたときにファッションの変更をしたらよかったんじゃないかとは思いました。
2 ハウスキャディを多用
今まではエースキャディとして『福ちゃん』とコンビを組んでいたのですが、前半戦からハウスキャディ、いわゆるゴルフ場のキャディさんと試合に臨んでいました。
ラウンドでは自分でメモを見ながら歩測している姿を良く見かけました。理由は不明ですが、ゴルフのひとつひとつに集中している様子に見えました。
3 低めのドローボールを扱うようになった
池田勇太の持ち球はフェードボールだったと思うのですが、後半戦あたりから低いドローボールを打っている印象があります。
最終戦の最終ホールでも低いドローボールでナイスオン、惜しくもバーディパットは外しましたが非常にいいショットでした。
これは想像ですが、リオオリンピックのコースは風が非常に強く、海外プロとドライバーでは30ヤード近くおいて行かれていました。風の影響を避けながらコントロールする手段として必要性を感じたのかもしれません。
4 クラブも変更
池田勇太は職人的なプロなのでクラブのグリップ交換でさせ自分でするくらいでした。当然、クラブのについても保守的なイメージがあります。日本人プロは見た目を非常に気にします。少しフックに見えるなどですね。
海外プロはそこらへんは無頓着ですね。
職人的なプロの池田勇太がクラブを簡単に変えたのもびっくりでした。特にドライバーはPRGRのギリギリドライバーに変更しました。巷では飛距離が話題のドライバーで、もしかすれば規制になるかもしれないドライバーです。
飛距離を求める姿勢がここにもあらわれています。こちらも後半戦に変えた記憶があるのでオリンピック参加の影響が表れているかもしれません。
賞金王争いは正直盛り上がったとは言い難い
今年は日本人プロ同士の賞金王争いだったのでマスコミはじめ何とか盛り上げようと必死でしたが、ゴルフ中継を20年近く見ていますが盛り上がりには欠けたと思います。
全英オープンでヘンリク・ステンソンとフィル・ミケルソンのマッチレース、松山英樹の絶好調をみていると日本国内プロの試合は見ていてつまらないんですよね。国内賞金王だといってもメジャーでは予選落ちすれすれになってしまいませんしね。
このままでは国内男子ツアーは衰退していく気がします。試合数も減っていますしね。
根本的な解決策は男子プロが強くなることが1番です。今は海外の試合情報はもちろん、海外選手のスイングも簡単に見れます。ゴルフ好きの見る目は間違いなく肥えてきています。
強い選手とそうでない選手の違いは直感的にわかってしまいます。解説者がほめまくってもすごいと思わなくなってきました。
ゴルフネットワークなどを見れば、アメリカ下部ツアーの選手でも強さはわかります。
男子ツアーを盛り上げる方法をもっと考えないとヤバい
国内ゴルフを盛り上げるのは既存のメディアを盛り上げることよりも、いろいろなメディアで目に触れる状態にする方がいいですよね。
TV中継はスポンサーありきになっているのが現実です。スポンサーの契約選手は予選落ちすれすれでも最後のパッティングは移りますし、優勝者にジャケットを着せるときはスポンサーの名前が読み上げられます。
今年はカシオワールドが3日目で終わりました。4日目の中断は結構ですが、翌日にやらないんですよね。話によるとスポンサーに予備日の設定を持ちかけても断られるそうです。月曜日に予備日を付けても地上波ではまちがいなく中継されないですよね。
上場企業がスポンサーにつかない試合がたくさんあればいいんですよね。池田勇太が選手会長をつとめていた時もスポンサー回りでたいへんだったと言っていました。
賞金額も減らして、試合を増やすなど改革を話あってほしいです。